宮城県仙台市、臨済宗妙心寺派 少林山保春院のウェブサイトです。

諸悪莫作 衆善奉行 (しょあくまくさ しゅうぜんぶぎょう)

2017/08/01 (火)

 本棚を片付けていたら、昭和六十一年に縁があってビルマ(ミャンマー)に戦跡巡拝へ行きました。その時に作成した紀行集が目に止まりました。「大悲の山河を巡る」と題した文集ですが、思わず読み耽ってしまいました。
 約一週間の旅程でしたが、中央部に近いメイクテーラ地区での慰霊法要は、今でも鮮明によみがえってきます。団長さんの説明では、一大激戦地で多数の従軍看護婦の方々が「捕虜になるより死ぬ方が良いと、動けない将兵さんをおぶって湖(人造湖)に沈んでいった」との説明が耳に残っています。参列者は涙といより嗚咽・嗚咽のなかで慰霊法要を行いました。その湖が静寂で、魚釣りも禁止されている綺麗な状景が、心の癒しになりました。その近くにナガヨン・マハボディーパゴダ(パゴダとはミャンマー様式の仏塔)、があり、日緬(ミャンマー)世界平和の為に昔から有ったパゴダを日緬両国の仏教徒で修復しました。そこは竹の足場で修理中でしたが、中央の角塔の角に「諸悪莫作 衆善奉行 自浄其意 是諸仏教」と書かれてあり、更に脇に建つ小さい角塔には、たどたどしい日本語で「日本おぼさんたちや人々のごきょうりょく、せかいへいわをいのります」と書いてありました。慟哭の場所が、今は祈りの場所になっていました。

 ある人が、お釈迦様の十大弟子の中で多聞第一といわれた阿難(あなん)尊者に、「お釈迦様が出世する以前の七人の仏様(過去七仏)が、秘中の秘として、代々大切に受け継がれた教えはなんでしょうか?」という質問に、阿難尊者が答えて示されたのが、

諸悪莫作 = 諸々の悪を作すことなかれ
衆善奉行 = 衆の善を奉行せよ
自浄其意 = 自ら其の意を浄くする
是諸仏教 = 是れ諸仏の教えなり

というものでした。これを「七仏通戒偈」といいます。
 簡単に言えば、「悪いことはするな、善いことをせよ、心を清浄にする、是が諸仏の教えである」ということです。そんなこと言われなくたって誰でも知っています。しかし、知っていてもいざ実行となるとなかなか容易ではありません。なぜでしょうか? それはつまり、心が煩悩妄想におおわれて清浄になっていないからといえます。一切の煩悩妄想を打ち払い、心が清浄であれば、その行動は自然と正しくなってくるはずです。それゆえ、なによりも「自浄其の意」が先決問題なのです。修行だ、修行だといっても、その目的は「自浄其意」よりほかはありません。
先ず自分自身の心が、どんな状況になっているかが一番大切な事ですよ、と教えているのです。

境内案内

本堂 - HONDO -

平成26年に落成した禅宗方丈様式の本堂です。本尊「聖観世音菩薩」と、伊達政宗公ご両親のお位牌を安置しています。また、民間信仰として古くから伝わる不動明王「牡丹餅不動」も安置しています。

蔭涼軒 - INRYOKEN -

本堂再建の際に仮本堂として建てられ、東日本大震災の時には避難所にもなりました。檀徒の方を優先に、地域の方にも通夜会館、諸会議、展示会等でご活用いただけます。また、各種研修も受け入れています。

山門 - SANMON -

開山 清嶽和尚さま350年遠諱、保春院殿370遠年忌の記念事業として、建設されました。現在は瓦の破損と雨漏りによる腐敗のため解体保存中です。

位牌堂 - IHAIDO -

安置を希望する檀徒の位牌を預かる場所です。永代供養のための位牌も安置しています。

永代供養塔(三界萬霊塔) - EIDAI KUYOUTO -

後継者がいない方、墓じまいの方の為の合同永代供養墓です。年に一度、合同法要を行います。一般の方もご利用できますので、詳しくはお寺までお問い合わせ下さい。

動物霊園 - DOBUTSU REIEN -

家族の一員として一緒に生活してきた動物のお墓です。毎年春に合同法要を開催しています。 近隣の方もご利用できますので、詳しくはお寺までお問い合わせ下さい。

茶室(一華庵:いっけあん) - CHASHITSU -

宮城刑務所で亡くなられた方を供養するために建てられた茶室で、保春院に移築されました。現在は老朽化が進行したため、解体保存中です。

白山神社 - HAKUSAN JINJYA -

保春院の境内にある神社です。正式名称は「白山妙理大権現」といい、毎年春には例大祭が行われています。

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