宮城県仙台市、臨済宗妙心寺派 少林山保春院のウェブサイトです。

西来の意

2016/06/30 (木)

「春」という季節は、森羅万象新しい命が生まれる季節と言っても良いでしょう。芽吹き、開花、誕生等々。このことから喜びを感じ、更に進んで「巣立ち」「卒業」という別れをも感じる季節です。悲喜こもごもです。
 
禅の言葉に
 「寒梅的的西来の意 
       一片は西に飛び一片は東」
というのがあります。直訳すると「一枝の寒梅の花、西にも散れば東にも散る」という意味ですが、別に「祖師西来の意」という禅の問題があります。即ち禅宗の根源である「達磨大師が天竺から中国に来られた本意は何か?」という質問です。

 二月、三月という時期は、受験や就職という重大な人生の岐路に立つ月です。願わくは全員が希望する学校や、職場に落ち着かれる事が一番ですが、現実はそうはいきません。本意でない学校・職場へと進まざるを得ない方の方が多いのが現実です。更にその落ち着き先は希望に反し北であったり、南であったり、西、東とさまざまです。それはあたかも花びらが西に、東にと散乱すると同じです。だからといって寒梅は一寸の不平不満を言いったり、愚痴もごぼしません。
また別な禅の言葉に
 「一樹の春風両班あり 
      南枝は暖に向かい北枝は寒」

 一本の樹木に同じ春風が吹き当たっても、風は両班(両側)に分かれていきます。そして一本の樹木であっても多方向に枝が伸びています。南側の枝は陽光に向かってすくすくと伸びますが、北側の枝は、寒い風に耐えながらも少しづつ伸びています。忍耐の象徴が北枝です。

 寒梅といい、一樹といい、私達の人生に重なるものが有りますね。温室の花よりも野辺の草花に懐かしさを感じます。足元で踏みつけられてもじっと耐えて咲いたタンポポはどんな逆境にあっても、その場所が自分の生きる場所、境遇であると受け止めて精一杯生きています。
それが「西来の意」なのではないでしょうか。
嘆いて、愚痴をこぼしても、逆境が順境に変わることは決してありません。その意を会得し、辛抱強く生き、実践する事が「彼岸に到る」ことであり、「極楽に生きる」ことなのです。

境内案内

本堂 - HONDO -

平成26年に落成した禅宗方丈様式の本堂です。本尊「聖観世音菩薩」と、伊達政宗公ご両親のお位牌を安置しています。また、民間信仰として古くから伝わる不動明王「牡丹餅不動」も安置しています。

蔭涼軒 - INRYOKEN -

本堂再建の際に仮本堂として建てられ、東日本大震災の時には避難所にもなりました。檀徒の方を優先に、地域の方にも通夜会館、諸会議、展示会等でご活用いただけます。また、各種研修も受け入れています。

山門 - SANMON -

開山 清嶽和尚さま350年遠諱、保春院殿370遠年忌の記念事業として、建設されました。現在は瓦の破損と雨漏りによる腐敗のため解体保存中です。

位牌堂 - IHAIDO -

安置を希望する檀徒の位牌を預かる場所です。永代供養のための位牌も安置しています。

永代供養塔(三界萬霊塔) - EIDAI KUYOUTO -

後継者がいない方、墓じまいの方の為の合同永代供養墓です。年に一度、合同法要を行います。一般の方もご利用できますので、詳しくはお寺までお問い合わせ下さい。

動物霊園 - DOBUTSU REIEN -

家族の一員として一緒に生活してきた動物のお墓です。毎年春に合同法要を開催しています。 近隣の方もご利用できますので、詳しくはお寺までお問い合わせ下さい。

茶室(一華庵:いっけあん) - CHASHITSU -

宮城刑務所で亡くなられた方を供養するために建てられた茶室で、保春院に移築されました。現在は老朽化が進行したため、解体保存中です。

白山神社 - HAKUSAN JINJYA -

保春院の境内にある神社です。正式名称は「白山妙理大権現」といい、毎年春には例大祭が行われています。

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